進化した機能性テープ!使い分けでスピード&品質アップを

2016年01月06日

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テープと言えば、ほとんどの方が真っ先に文房具であるセロハンテープを思い浮かべることでしょう。
ごく日常的なアイテムであるテープですが、工業や建築業の現場で活躍するものも少なくありません。
それらはテクノロジーの進化により、機能性が年々向上しています。
ここでは、そんな工業用テープの一部をご紹介いたします。

テープの機能を決める接着力と剥離性のバランス

テープは基板素材と粘着剤の組み合わせによって成り立っています。
基板素材と粘着剤の主成分によって、テープはいくつかに分類されます

分類 特徴 用途
ゴム系 メリット ●価格が安い 梱包用(粘着付与剤を添加)
デメリット ●貼れる場所が少ない
●粘着力が低い
●熱や温度変化に弱い
アクリル系 メリット ●粘着性に優れている 液晶パネル
携帯電話
自動車
シリコーン系 メリット ●耐熱・耐候性・耐寒性・耐薬性・適用温度範囲に優れている 液晶画面保護フィルム
デメリット ●価格が高い
ウレタン系 メリット ●再剥離可能 ●粘着性に優れタックが出来にくい
●においが少ない
●低皮膚刺激性・透湿性に優れている
ゴミ取り粘着テープ
携帯電話の保護シート

 

テープである以上「貼る」という目的は共通ですが、滑り止めテープのように剥がさないことを前提にした商品もあれば、養生に用いるマスキングテープのように、剥がすことを前提とした商品も存在します。
基盤素材の性質や耐久性と、粘着剤の強度・剥離性のバランスによって、さまざまな用途で活躍が期待できます。

最新テクノロジーが生んだ機能性テープの事例

機能性テープは、以前から工業や建築の現場で広く使用されていました。
近年ではテクノロジーの発展によって、使いやすさが向上したり、使用可能なシーンが増えたりした商品が増えています。

 

■気密防水テープ

 「気密防水テープ」は、窓のサッシやパイプ周り、防水シートの継ぎ目など、水がかかったり湿度が高く通常の粘着テープが使えない場所で使用できます。
また、断熱材のジョイント部などに使えば、気密性と断熱性を高める効果が期待できます。
以前は温度変化や経年劣化で粘着性が落ちるという欠点がありました。

しかし最近では温度変化に左右されない物や、光洋科学株式会社の出している住宅寿命にも耐えうる長寿命設計のもの(50年)など、高品質な製品が一般化してきました。
品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に対応する住宅を建築するためにも、耐久性の高い商品が求められています。

 

 

■絶縁テープ

100円ショップやホームセンターでもよく見かける「絶縁テープ」とは、電気を通さないテープです。
電線被覆・補修に使われますが、以前から使用されていた安価な商品は、基板素材の経年劣化や性能低下が問題でした。

近年では有機高分子のテクノロジーが発展し、耐熱性や耐摩耗性・耐久性が目覚ましく向上しています。
ポリイミドが素材として使われているテープは、長期耐温が250℃にもなります。

 

■アルミテープ

アルミテープとは、基板材料にアルミニウムを圧延したアルミ箔が使われているテープです。
アルミニウムは金属のため、紫外線・水分・酸素の透過に強く、他のテープに比べると化学変化による製品劣化リスクが低いという特徴があります。熱にも強く、水周りや屋外で広く使われています。

かつては強度を保つために0.1mm程度の厚みが必要でしたが、最近ではテクノロジーの進化により数10ミクロンという薄手の商品も出てきました。剥離紙がなく、手でまっすぐ切れる施工性の高い商品なども登場しています。

 

おわりに

機能性テープを使用する目的や環境によって、追及される機能はさまざまです。
素材の組み合わせや加工技術などによって、今後も多様な機能性テープが開発されるでしょう。
ちょっとした変化によって、現場の作業スピードや品質が驚くほど変化することも。
これからも目が離せない分野といえそうです。

 

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