もう草刈り機を使いたくないあなたに

同じ植物とはいえ、ガーデニングの園芸植物とは比較にならない程の生命力を持っている雑草。
放置しておいても枯れることはなく、灼熱の炎天下でもぐんぐん成長を続けます。
そんな逞しさを持つ雑草には、「防草シート」による対策が効果的です。
ここでは防草シート効果のある敷き方や、除草剤などとの比較、防草シートのメリットについてご紹介いたします。

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太陽光発電の雑草対策で活躍する「防草シート」

近年では、太陽光発電パネルの周辺に採用されるケースが増えてきました。
発電を妨げる雑草の繁殖を効率的に防げるうえに、アスファルトやコンクリートに比べてコスト負担が少なく、土地を転用する際の処理もかんたんです。
草刈り機で誤ってケーブルを断線するリスクもありません。
圃場整備で傾斜や面積が増した畦畔の雑草対策としても活躍しており、一般家庭の庭でも玉砂利などと併用されています。

■防草シートを使用するメリット

雑草対策には草刈機や除草剤など、さまざまな方法があります。
しかし、防草シートはそれらと比べても効果が大きく、メリットが多い雑草対策といえるでしょう。

	防草シート	手作業	草刈り機	除草剤	アスファルト舗装
除草面積	◎ シートの限り可能	× 体力勝負なので限りがある	◎ 広範囲の実施が可能	◎ 広範囲の実施が可能	◎ 広範囲の実施が可能
コスト	◯ シートや杭の購入が必要	◎ 自分で作業すれば無料	◯ 自分で作業すれば、機械代と燃料代のみ	◯ 薬剤代のみ	× 初期投資が大きい
効果の持続性	◎ シートの耐用年数は効果が持続する	× 翌日から生える	× 翌日から生える	◯ 根絶やしにするので多少効果が持続する	◎ 長期間効果が持続する
環境への影響	◎ 影響なし	◎ 影響なし	◎ 影響なし	× 影響あり	× 影響あり
作業負担	◯ 整地と杭打ちの必要がある	× 足腰への負担大	◯ 比較的少ないが、夏季は何度も実施が必要	◯ 比較的少ないが、面積によっては機材による散布が必要	◎ 業者に委託すれば負担なし

■防草シートのグレードによる機能の違い

防草シートにもグレードがあります。高価な防草シートほど厚みがあり、遮光効果や耐久性に期待できると考えるとよいでしょう。

防草シートの正しい敷き方

手軽に長時間の除草効果が期待できる防草シートですが、正しい使用方法でなければ十分な効果が期待できません。以下の手順で、正しく防草シートを使いましょう。

1.除草剤	草刈り機などを使い、今生えている草を取りのぞきます。
2.シートの敷設	きれば2人以上でシートを設置します。1人が端部を押さえ、もう1人が巻いてあるシートを転がしながら敷いていくといいでしょう。端部は裁ちばさみなどでカットします。
3.杭の打設	シートに、等間隔で固定用の杭を打っていきます。1mに1本が平均的な杭打ちの間隔です。

■根の前処理が必要なケースも

イネ科のチガヤなど、雑草の種類によっては先端が尖っているため、防草シートを突き破る危険があります。
そのような雑草があれば、根から抜くか除草剤で枯らしてからのスタートとなります。

■雑草の少ない冬が防草シート敷設のチャンス

防草シートは、雑草の少ない冬に施工するのが最も効率的です。
商品によっては表と裏が違うつくりのものがあり、逆に使ってしまうと遮光性能が十分に発揮できません。しっかりと確認しましょう。
防草シートと地面との密着度が高ければ高いほど遮光効果が期待できるので、地面の凹凸がないよう石を取りのぞき、土を平坦に整えます。何列か並べて施工する際は、境目ができないよう10cm程度重ねて仕上げましょう。

適切なメンテナンスが耐久性を決める

防草シートは樹脂製品なので、紫外線の影響で経年劣化していきます。
適切なメンテナンスをすることで、できる限り効果を持続させましょう。

ピン穴や作業中に生じた破れ、シートの切れ込み部分、シートの重なっている部分、シートの際などは光が入りやすく、雑草が生えやすい場所です。
穴が広がらないよう、生えてきた雑草はすぐに抜き取りましょう。
落葉が積もったり、コケが生えたりすればそれらを取りのぞきます。
破損した場合はすぐに補修し、シートはピンでしっかり固定します。
庭に敷く際は玉砂利を併用すると、紫外線の影響を受けにくくなり、比較的長く使うことができます。
砂利の間に堆積した土などから雑草が生えると、根によってシートが傷むので、この場合もこまめに雑草を抜くことが大切です。

おわりに

防草シートは薬剤を使用せず広範囲の雑草対策ができる、エコロジーでエコノミーな商品です。
作業負担が軽減でき、時間の節約にもなります。
うまく使うことで、効率的な雑草対策をはじめましょう！

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